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一口法話


司馬温公のかめ割り図

投稿日:2007年04月18日

ある高等学校の先生方が参拝になられた。
いつものとおり堂内の拝観説明をして、参拝記念に「司馬温公のかめ割り図」絵の下敷きを「教材に活用してください」と差し上げた。
数ヶ月後、この「かめ割り図」について調査研究された「研究紀要」を贈呈された。

研究紀要には、黒羽の大雄寺に「司馬温公のかめ割り図」と称された絵がある。
「明治十有八春日梧陽道人」という文字により黒羽の佐藤梧陽(号は槐山、嘉永2年・1849~大正6年・1917年)が明治18年(1885)の春に描いた作品。
この絵の内容は、中国の北宋時代の政治家でもあり学者でもあった司馬光の幼年期の逸話に基づいて描かれた作品。この絵の元になった司馬光の幼年期の逸話とは、もともとどのようなものであったのか、どのような書物のどのような所に掲載され伝わってきたのかというテーマでまとめられている。
この「司馬温公のかめ割り図」の意味するところは、大変貴重な水カメがあります。その周囲で子供たちが遊んでいる。ところが、その中の一人が誤って水の入ったカメの中に落ちてしまいました。ある一人の子が直ぐに大きな石でカメを割り落ちた子を助けた。
どんなに貴重な物でもそれに勝るものは人の生命である。生命の尊さを教える絵である。

この研究紀要から生命の尊さ以外に、司馬光の人物像やこの絵の作者、その子孫など多くのことがハッキリした。人との出合いに改めて感服した。

大雄寺住職 倉澤良裕 記す


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